はじめの一歩1月号(通算第94号 )
『せいぎのみかた』
原島由佳
子どもの頃、誰もが一度は憧れを持った正義の味方。子どもたちも正義の味方が大好きで、保育園でもよくヒーローごっこをしているのを目にします。
先日、町の図書館から借りた絵本の中から一冊とりあげ、クラスで読みました。内容は「ある日宇宙からやってきた、みにくいドラフラ星人。けれどこの星にやってきた目的(人々を食べてしまう悪い宇宙人スペシャルマンから人々を守る)を言葉が通じないため上手く伝えることが出来ません。人々は言葉が通じてかっこいい、悪いスペシャルマンを応援してしまいます。ドラフラ星人はスペシャルマンに攻撃されボロボロになりながらも人々を守るために闘い続けます。そんな姿を見た人々は、次第にドラフラ星人こそが正義の味方であることに気付き始め、ドラフラ星人を応援し始めます。こうして、人々はドラフラ星人の頑張りで、スペシャルマンに食べられずに済みました。」というストーリーです。
この絵本は、「せいぎのみかた」はパンチやキックなど力づくで、やっつける人でなく優しい心で人を思いやる、愛する心を持った人のことであることを教えてくれました。私は絵本を読みながら小さい頃憧れていた「正義の味方」になりたい思いを忘れていたことに気が付きました。子どもたちが憧れる正義の味方のお手本となって、優しい心、人を思いやる、愛する心が育つような保育を心掛けていきたいと思います。