はじめの一歩9月号(通算第78号 )
「親の気持ち」
師岡伸公
台風から熱帯低気圧に変わりましたが、相変わらずの雨模様で保育園の園庭も水浸しです。今年は本当に天候不順で、9月に入っても局地的な豪雨、竜巻、落雷など予想も出来ないことばかりです。私の住んでいる奥多摩は、土砂災害などの危険性もありますが、地震にも強い土壌で、相対的に考えると災害の少ない地域であるといえます。
そんな変わりやすい天気の夕方、少し早く仕事を終わらせていただき、孫のお迎えに保育園に出向きました。いつも乳幼児を抱え、荷物を抱えて園児の送迎をしている親御さんを、傍らから覗いていただけの自分でしたが、今日は親御さんの気持ちになってみようとお迎え口に立ち、孫と視線を交わせました。おかげさまで、手を振り、足早に寄ってきてくれました。孫の荷物を預かり、片手には傘を、そして、孫を抱きながら帰途に着きました。たった500~600mでしたが、あやしながら重さを感じながらの道のりでした。途中、電車や車の乗り物、山鳩や雀に目を奪われたり、雨の強さを感じたりと爺さんにも孫にも貴重なひと時でした。今、ほとんどの家庭が車での送迎です。お互いに、子どもの安全第一を考え運転をしてほしいと願っていると同時に、忙しい中でも、時には時間を作り、ゆっくりと歩いてのお迎えも必要なのかなと感じました。
子どもの気持ちを考え、少しでも早くお迎えをしようと考えながら仕事に従事している親御さんの姿が目に浮かびます。