子育て、大変だけど楽しい。辛いときもあるけど嬉しいことがいっぱい。
お父さんも手伝ってくれるけど、もうちょっと一緒のいてくれる時があったらもっと嬉しいけど・・・
 古里保育園では子育て奮闘中の皆様と同じ視線で考え、共に成長していきたいと、親として、
保育士として、栄養士としてそれぞれの立場から子育てに関する情報を発信してまいります。

はじめの一歩1月号(通算第58号)

初心

下畑好江

新しい年の幕開けです
今年の目標は? 初心に返って…などという言葉を耳にする月です。
『あのひ、わたしは あなたの ちいさな ゆびを かぞえ
   その いっぽん いっぽんに キスを した。』
  (主婦の友社から出版されている「ちいさな あなたへ」
       (なかがわ ちひろ訳)という、大人向けの絵本)

一番下の子が今年ちょうど二十歳になりますが、ふと産まれた頃のことが蘇ってきました。指はちゃんと5本あるかな?!こんな小さな手・指なのにちゃんと5本ついている。お腹の中にいる間に、目や耳や他の機能もできてひとりの人間になっている不思議さ、神秘的な世界のように思えてなりませんでした。大切に育てよう…と思っていた気持ちも、いつの間にか薄れ、気付くともう親から離れていく歳になっていました。子離れをしていかなければ…と思うと淋しいですね。保育園、小学校、中学校、子どもに関する行事にはなるべく出席しよう、少しでも一緒に遊んであげよう…と思っていた頃が懐かしく思い出されます。もっとこうしておけば良かった…と思うことは多々ありますが、一つだけ良かったと思えることは、ウソをついてはいけないと教えていたことです。まん中の子が中学最後の時、友だちの家に泊っていたはずが、予定通りできなくなって数人で外で一夜を過ごすことになってしまったことがありました。「友だちは親に隠していたけど、自分は小さい時からウソはいけないと言われていたから隠したかったけどウソはつけなかった。」 正直に話してくれて、うれしかったことを覚えています。
“三つ子の魂 百まで”と言われますが、小さい時に教えたことは、しっかり身に付いていくのだと痛感しました。
“初心忘れるべからず”産まれた時のあの感動、新生児の神秘さを忘れずこれだけは守ってほしいということは繰り返し伝え、子どもと向き合っていきたいと思います。