はじめの一歩1月号(通算第70号 )
『共食の大切さ』
清水さゆり
私たち職員は、西多摩郡保育連合会(17つの保育園)で定期的に保育の研修を行っています。研修会は実践部、統合部、給食部の3つの部会で構成されています。先日の給食部会では、テーマとして「食への興味、感心、意欲を高める共食」と題し、講師を招いての勉強会をしました。テーマの「感心」も敢えて「関心」ではなく感じる心を大切にという意味も含まれています。
共食とは・・・周囲の人々と食べることを楽しみ、分かち合う。
食育とは・・・健康な心と身体を育む、食の文化を知る、命を大切にする、食材にかかわる経験をする。
以上を踏まえ、話し合いを持ちました。
その中で見えてきた子どもたちの様子として
・良く噛まずに早食いをする。
・偏食、好き嫌いが多い。
・寝不足でイライラしている。
・食べる意欲が無い。
・肥満
などいろいろな要因が出てきました。それぞれが関連しているものが多く、生活様式や親の対応が大切ではないかと考えました。親御さんの精神的安定が無いと育児不安から子どもへの食事への配慮が行き届かず、落ち着いて食事の時間が取れなかったり、急場しのぎで余分なお菓子を与えてしまったり、また、大人の時間で行動することが多くなることで、子どもの体調不良が起きてしまうなど様々な要因があると、講師の先生はおっしゃっていました。そのことだけを考えても親と子の繋がりは密接だと改めて感じました。
そこで私たち保育現場では、どの様に共食・食育を実行していくべきかを考えました。
・噛んで楽しい食材の提供。
・親御さんへの簡単レシピの提供。
・プランターなどでの野菜作り。
・自分たちで作った野菜を給食で食べる。
・肥満時に対しては、楽しい運動遊びを促す。
・食欲の無い子どもには、量を調節して、完食の達成感を与える。
などの解決策を話し合いました。どの保育園でも子どもたちの様子は違っても子どもたちに良い共食を実践することを心掛けるという気持ちに変わりはありません。
講習会では『美味しく感じる食事は心の栄養、豊かな体感・体験・体得は豊かな人生‼口福から幸福』と教えて頂き、目から鱗が落ちる思いでした。
そして、『保育園は基礎作りの時期、明るく楽しく食べる場所の積み重ねが大事』とも伝えてくれました。私たちはこれからも子どもたちのことを考え、保育士・栄養士・調理士が協力して良い食育環境を心がけたいと思いました。
私たち大人は子供の食事の大切さをどれだけ考えているでしょうか?生活習慣を見つめ直すことで、子どもの輝きが変わる、未来が変わるとしたらあなたならどうしますか?私自身も親として改めなくては!!と心を引き締めこの1年をスタートして行きたいと思います。