はじめの一歩2月号(通算第71号 )
『体が覚えている遊び』
師岡扶美子
先日、園行事である“親子レクリエーション---伝承遊び”が行われました。
コマ・あやとり・お手玉・折り紙・竹馬・手作りおもちゃ など日本の伝統的な遊びを中心に親子で楽しみました。スタンプラリー用のカードを首から下げ、好きな遊びのコーナーから回ります。
私の担当はお手玉。さあ、子どもたちに教えるぞ!と意気込んでいましたが、教えているうちに自分自身が夢中になっていました。「先生、3個まわしてみて!」子どもたちのリクエストに、「よしやってみよう!」と調子に乗っている自分がいました。少しでき始めると子どもや保護者の方が「先生上手になってきた!」と誉めてくださいました。子どもが誉められて嬉しい気持ちが良くわかります。そして、ますます力が入る私。あれれ?童心に帰っている自分に気づき少し照れくさくなりました。よし、ここからは子どもたちに一生懸命教えなくては・・・!周りを見渡すと、子ども以上に楽しみ真剣な大人の姿がありました。「昔よくやったなぁ」と目を輝かせている方の表情が印象的でした。
昔よく遊んだといえば、私は竹馬が大好きな子どもでした。近所のおじさんが作ってくれた竹馬を得意気に乗り歩き回っていました。当然、この日は竹馬にも挑戦しました。はじめは感覚を取り戻すのに少し時間がかかりましたが、すぐに昔の感覚が蘇ってきました。“あ~この感じこの感じ”体は覚えていました。しかし、さほど遊んでいなかったコマ(紐で巻くタイプ)はなかなかうまくいきません。何度も繰り返し、やっと1回・・・という結果でした。
竹馬を作ってくれたおじさんの奥さんの口癖は「子どもの頃一生懸命やっていたことは、身体が覚えている」そのことを痛感した親子レクリエーションの1日でした。子どもの頃にどんな遊びに触れていたか、様々な経験が大人になってからも、その世界を広げてくれるのではないでしょうか。改めて、子どもたちにはたくさんの経験をさせてあげたいと感じました。
さて、皆さんが子どもの頃、夢中になっていた遊びは何でしたか?是非、子どもたちに伝えていってください。一緒に遊んでみましょう。