はじめの一歩4月号(通算第85号 )
「私にできること」
北田 久美
2011年3月11日
保育園では おやつの時間だった。
かつてない大きな揺れに、戸惑いを隠せなかった。
報道で流れる、思わず目を覆いたくなるような映像に、漠然とした不安を覚えた。
あれから3年。
メディアでは特集が組まれ、なかなか思うように進まない街の復興と、人々の心が映し出されていた。
大切な存在を失った人、現在も仮設住宅で暮らす人、立ち入り禁止の区域、行方不明になっている方々・・・
口で言う程、前へ進むのは簡単ではない。それでも、一歩ずつ前へ進もうとしている人々がそこにいた。
私は、あの日のことを心のどこかに置きざりにしていたことを恥じた。まるでひとごとのように・・・
何か私にも出来ることはあるのかな?
テレビでインタビューに答えていた女性
「この震災のこと、自分たちのこと、人々に忘れられちゃうんじゃないか・・・それが恐い」その人は言った。
私はテレビを通して その思いに触れることができた。
あの日感じた戸惑いや不安を覚えていよう。
いろいろな人々の思いを子どもたちに伝えていこう。
当たり前のように訪れる毎日に感謝しよう。
そう思った、今年の3.11。